2022/04/21 23:51

こんにちは!

では前回の続きのお話です。
日本国内、しかも本州でのコーヒー栽培が取り組まれ始めた、というところまでお話ししましたね。
では、どうして日本国内、しかも本州での栽培が”夢”なのか?
「コーヒーノキの苗は、この時期花屋さんやホームセンターなどで売られていて家庭で栽培されているし、花も豆も育っているではないか?」と思われる方もいらっしゃると思います。
確かに観賞用では栽培されています。しかしそれではコーヒーが商業ベースでは飲まれるのは困難です。もっと、本格的に、規模を大きくしなければ、継続的にコーヒーを提供することはできないのです。では、そもそもコーヒーってどこで栽培されているのか?
ご存じの方も多いと思いますが、コーヒーはコーヒーベルトと呼ばれる、赤道を中心にして南北緯度25度の範囲内を中心とした地域で栽培されます。なぜこの地域なのか?暑い気候でなければならないからではなく、霜に弱いからです。前回も触れましたが、霜がコーヒーノキに降りると枯れてしまいます。また暑すぎると光合成がうまくできず、生育に支障が出ます。そのため、平均気温20度前後の場所が良いとされています。高地で栽培されていたり、シェドーツリーと言われる、暑さに強く、コーヒーノキに日陰をもたらしてくれる植物をいっしょに育てるのはそのためです。
このような条件からブラジル、ベトナム、コロンビア、エチオピアやケニアなどで多く栽培されるのです。ちなみに、コナで有名なハワイやキューバはコーヒー栽培の北限に位置し、ブラジル南部やオーストラリア北部、マダガスカルなどは南限となります。時々、ブラジルで霜の被害が出てコーヒーの値段が高くなった、という話が出るのは南限に位置しているためです。
以上からわかる通り、コーヒーベルトは日本はおろか台湾でさえエリア外なのです。
しかし、そんな日本や台湾でも、昔コーヒー栽培が試みられたことがあります。
そのお話は次回にいたします。(本州でのコーヒー栽培の話はいつでてくるのか!?)